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病み姫セルフヘルプ【うつ病ラボ】

女性が自分でうつ病やパニック障害、依存症を克服するためのブログ。プロフィールも見てくださいね♪

妹の命の灯が消えた日②

事故から一日経ってようやく私は搬送先の病院に行ったのだけど…

 

集中治療室で横たわる妹を見て、ただ呆然と立ち尽くすしかなかった。

 

集中治療室は血の生臭いにおいが充満して呼吸すら辛かった。


妹は上半身は包帯でぐるぐる巻き、顔は目だけが出されて横向きに固定され、人工呼吸器をつけられてる状態…


妹とは思えない姿だったけれど、

 

リストカッターで傷だらけの腕は妹の象徴であり、妹だと認めざるを得なかった。

 

私がなぜ引越しを優先させてすぐに妹の元へ向かわなかったか、

またなぜ妹ののこの状態に対して深く罪悪感を抱いているのか…

 

それは私達二人だけで、ずっと共有してきた思い出や想いがあったからだった。

 

 

私は罪悪感とショックの大きさで、自分の新しい住まいであるアパートに戻っても、夜は眠れず酒と向精神薬に逃げ、街中をただひたすら徘徊し続けた。

 

 

数日後、意識不明だった妹は意識を取り戻した。


集中治療室を出て、一般病棟の個室に移った。


私は意識を取り戻した妹に会いに行った。

 

個室のドアを開けて中に入ると、妹は起き上がってベッドに座っていた。目だけを出して顔は包帯を巻かれ、顎の骨折により顎も固定されて口を開けられない状態だった。

 

私に気付いた妹はこちらを見た。もちろん口は開けず、話すことができないし、首や上体はひねることができず、体全体を私に向けて、私を直視した。

 

妹の視線がまるで刃を突きつけられているように恐ろしく感じた

 

私は硬直したまま妹に近づいて、言った。

 

「もうこんなことはやめてよ。死んじゃダメだよ」

 

でも妹はまっすぐ私の目を見つめたままだった。

 

 

その目があまりにも澄んで綺麗で美しく、向精神薬で虚ろになった妹の目とは全く異なった。

 

 

「あんた…綺麗になったのね。あんたの目、そんなに綺麗だと思わなかった」

 

そう言いながら私は涙を抑えきれなかった。

 

 

妹の目に全く精気が感じられず、むしろ死に向って強い意志を感じた。

直感でこの子は死んでしまうと感じた。

 

あまりにも強い妹の意志に私は情けない程、何もできなかった。

 

 

翌日、妹は再び意識不明になった。

容態が急変して脳死してしまった。

 

医師からの説明を受け、妹は植物状態になり、もう目を覚ますことはないと告げられた。

 

それから半年間、妹は植物状態のまま集中治療室で眠った。

 

 

私達はずっと歪んだ色眼鏡をかけて世の中を見ていた。

晴れることも太陽が昇ることも、私達姉妹にはなかった。

 

私達の歪んだ過去と共有してきた傷と感情をこれから書いていこうと思う。